ミャンマーでデング熱への予防対策や罹患した時の対処法を紹介

医療 医療 2019年02月22日


ミャンマーでデング熱への予防対策や罹患した時の対処法を紹介,医療

 

ミャンマーでデング熱はヤンゴンやネピドー、マンダレーといった中心部でも感染が確認されています。感染し重症化すると死亡する場合もあるため、デング熱はミャンマーにいる時には注意すべき病気のひとつです。そこで今回はデング熱の症状例や予防対策法について紹介します。


 

デング熱とは

 

デング熱はネッタイシマカやヒトスジシマカを媒介して感染する病気です。ヤンゴンやネピドーなどの都市部でも感染が確認されており、特に雨季となる5月〜10月頃に流行します。毎年、ミャンマー国内での日本人の感染例も報告されています。ミャンマー保健省の発表によると、2018年は1月〜5月で671人の患者数が確認されています。そのうち5人が死亡しています。感染が最も多い地域はミャンマーの経済都市であるヤンゴンです。発症数はヤンゴンが最も多く、日本人の罹患者もいることから滞在時にはデング熱に注意する必要があります。

 

診断方法

一般的にデング熱の潜伏期間は約1週間ほどあると言われています。そのため、蚊に刺された即日にデング熱に感染したかどうかを判別することはほぼ不可能です。デング熱の疑いがある場合には病院へと行き、血液検査を受ける必要があります。デング熱に感染すると血液内の白血球や血小板が減少するため、その数値を見ることによって感染の有無を確認することができます。

 

 

デング熱の重症例

 

デング熱に感染するとどんな症状が引き起こされるのでしょうか。 個人差はありますが、デング熱の感染例を紹介します。

 

1日目

熱が出て、体温が38度〜39度ほどにまで上昇します。食欲が出ず、倦怠感に襲われます。ただ、まだこの段階では症状が浅いことが多いためデング熱かもしれないという心当たりがある場合にはこの時点で病院に行くことがおすすめです。

 

2日目〜5日目

2日目以降は症状が重症化します。激しい頭痛や関節痛、めまいなどに襲われ意識が朦朧とします。食欲が湧かず、無理に食物を摂取すると嘔吐してしまうため、病院にいき点滴を受けるようにしましょう。自力で病院へと行くことは難しいため、家族や友人に送迎や看病をしてもらうことが大切です。

 

6日目〜8日目

発症してから1週間ほど経過すると体力がかなり低下し、入院が必要なレベルとなります。血小板がかなり減少しているため、怪我を負った場合には出血が止まらなくなります。そのため、極力動かず安静にしていることが重要です。

 

9日目〜10日目

重症化し、デング出血熱とならない場合には9日〜10日ほどで体調が回復し始め、退院も可能になります。出血熱となった場合、皮膚の赤い斑点、鼻や歯茎の出血、吐血、タール状の黒い便、眠気や興奮状態、肌の血色が悪くなったり肌が冷えたり湿っぽくなる、呼吸困難などの様々な症状が現れ、最悪の場合、死に至ります。

 

 

デング熱の治療法

 

現在、デング熱の確立された治療法は存在しません。そのため、安静な状態を保ち自然回復を待つことのみが唯一の方法です。免疫力の低下を避けるため、栄養をしっかりと取ることが重要です。発症時には食欲が出ず、なかなか食物を摂取することができません。そのため、病院へと行き点滴をすることをおすすめします。

 

また、治療法として注意すべき点が一つあります。それは日本産、外国産問わず市販の風邪薬や頭痛薬を服用しないことです。市販薬の一部には出血の危険性を高めるものもあり、止血作用を果たす血小板が低下した状態で出血のリスクを高めることになるからです。感染初日は通常の風邪や頭痛と症状が変わらないため市販薬を服用したくなりますが、デング熱感染に思い当たる節があれば服用を避けるようにしましょう。

 

 

デング熱の予防法

 

デング熱は日頃から少し気をつけて生活していれば発症のリスクを抑えることができます。デング熱の原因菌を媒介する蚊に刺されないことが重要です。どれも容易に出来るものなので実践するようにしましょう。

 

長袖長ズボンの着用

デング熱の予防としてまず挙げられるのが、皮膚の露出を少なくすることです。長袖長ズボンを着用すれば蚊に刺されるリスクも少なくなります。ミャンマーでは経口感染症や日焼けなどのリスクも高いので合わせて予防することができ、おすすめです。

 

虫よけグッズの使用

虫除けグッズの利用も効果的です。ミャンマー製の虫除けグッズはスーパーやショッピングモールで購入することができます。また、日系のストアでは日本の虫除けスプレーも購入することが可能です。

 

 

まとめ

 

今回はミャンマーにおけるデング熱の事情や症状例、予防対策について紹介しました。デング熱は死に至る可能性もある危険な病気ですが、少しの配慮で感染率を格段に下げることのできる病気です。予防対策をしっかりと行い、ミャンマーでデング熱に感染しないようにしましょう。


 

※この記事に記載されている情報は2018年11月のものです。本記事に記載されている情報は予告なしに変更される場合がございますが、ご了承ください。

 

 

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