ミャンマー国軍、NUGとマレーシア外務省との会談に異議申し立て
政治・経済 2022年05月23日 11時18分 公開

<写真:Myanmar NOW>
ミャンマー軍事評議会の報道官によると、同評議会は、先週行われたマレーシア政府と国民統一政府(NUG)関係者の会談に対して複数の異議を申し立てた。
5月14日、マレーシアのサイフディン・アブドゥッラー外務大臣は、NUGで同じ地位にあるジン・マー・アウン氏と会談した。
この会談では、人道支援に関する問題や、マレーシア外務省とNUGの直接的な関係構築について協議したとされている。
この非公式な会談は、ワシントンDCで開催された米ASEAN特別首脳会議が閉幕した数日後に行われた。
軍事評議会報道官のゾー・ミン・トゥン少佐は、19日の記者会見で繰り返しNUGを「テロ組織」と呼び、マレーシアとの協力が「テロを教唆する」ことになると示唆し、「我々はこのような行為に強く反対する」と述べた。
同報道官によると、国軍側はマレーシア外務省に書簡を送り、政府と議会のメンバーが再びこのような会合に関与しないよう警告し、ヤンゴンのマレーシア大使館の職員にも同じメッセージを伝えたという。
国軍の統制下にある外務省は、12日に米国務省職員とジン・マー・アウン氏らNUG代表との会合を非難する独自の声明を発表し、NUGを含む「違法、不法、テロ組織との関与」は「国内のテロと暴力を教唆しかねない」と指摘した。
国軍が多方面で抵抗勢力と戦い続ける中、ミン・アウン・フライン国軍総司令官は、民族武装勢力との独自の会談を開こうとしていた。
一方で、会談は全ビルマ学生民主戦線、アラカン軍、チン民族戦線、カチン独立軍、カレン民族同盟、カレンニー民族進歩党などのグループによって拒否されていた。
今週の記者会見で、ゾー・ミン・トゥン報道官は、会談への出席拒否は、軍の和平努力を妨害しようとするものだと述べた。
NUGや同政府を支持する市民の武装組織「国民防衛隊(PDF)」、クーデター後に結成された他の抵抗組織の代表は、この会談には招待されていない。
国軍によると、ミン・アウン・フライン総司令官との会談に参加することが確認されているのは、アラカン解放党、民主カレン仏教徒軍、カレン民族解放軍-平和評議会、ラフ民主連合、新モン州党、パオ民族解放機構、シャン州復興評議会、民族民主同盟軍(Mongla))、シャン州進歩党、ワ州連合党の10団体である。
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