フンセン首相:ミャンマーの停戦交渉に抗議すれば自国民を殺す危険がある

政治・経済 政治・経済 2022年05月16日 11時28分 公開


フンセン首相:ミャンマーの停戦交渉に抗議すれば自国民を殺す危険がある

<写真:The Irrawaddy>

 

今年、東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国を務めるカンボジアのフンセン首相は、軍事政権との和平交渉の推進に反対すれば、国を破壊し罪のない人々を殺す危険があると述べ、再びミャンマー国民の怒りを買っている。

イラワジ(The Irrawaddy)が報じた。

 

フレッシュ・ニュース(Fresh News)が伝えたところによると、フンセン首相は、米ASEAN首脳会議に出席するためのアメリカ滞在中、同国やカナダに住むカンボジア人との会談で、「ミン・アウン・フライン国軍総司令官は、他の武装勢力と話し合って停戦協定を結ぶよう要請した。したがって、私に対する抗議を計画しているミャンマーのすべてのデモ参加者に、この行動を止めるよう訴えたいと思う。さもなければ、自分たちの国を破壊し、罪のない人々を殺すことになるだろう。」と発言した。

 

昨年2月、ミャンマー国内で軍事クーデターが発生して以来、国内は社会的・政治的混乱が続いており、国民によるデモや武装闘争まで、様々な形で軍事支配に反対している。

国軍はこれまでに1800人以上を殺害し、民族武装集団の支持を得た武装抵抗運動が広まっている。

ASEANとの関係についても、ミャンマーに対する和平計画を尊重しないことから、悪化している状況だ。

 

今年、フンセン首相がASEANの議長に就任して以来、ASEANと軍事政権との良好な関係を築こうと努力しており、1月にミャンマーを訪問し、ミン・アウン・フライン総司令官と面会した。

この訪問は、クーデターとデモに対する残虐行為で国際的に非難されている政権に正当性を認めたと見なされ、ミャンマー国民から激しく非難されていた。

 

今回のフンセン首相の発言は、少数民族武装勢力(EAO)を和平交渉に導き、抵抗勢力と手を組まないよう説得しようとする軍事政権の努力に呼応したものだ。

EAOの大半は、民主派の国民統一政府(NUG)や、人民防衛軍(PDF)などの主要な利害関係者は除外されることを指摘し、公式に協議への参加を拒否している。

 

フンセン首相の発言は非難を浴び、国民統一政府(NUG)のドゥワラシラ大統領代行は、「(この発言は)非常に残念だ。犯罪を犯す国軍の見せかけの和平交渉に抗議するミャンマー国民を侮辱している」と述べた。

また、フェイスブック(Facebook)上では、「何を言っているか分かっているのか」「フンセン首相は誰がミャンマー人の友人で、誰が敵なのかを明らかにした」などと言う声が上がった。

さらに、地元の政治アナリストは、フンセン首相の発言は、ミャンマーで何が起こっているか全く分かっておらず、ミン・アウン・フライン総司令官に利用されていることを示していると述べた。

 

EAOが会談を敬遠するのは、軍事政権がEAOをおだててPDFを潰させようとしていることを知っているからだという。

フンセン首相がEAOに和平交渉の参加を呼びかけたことで突破口が開けるのかというイラワジの問いに対し、同氏は「全くそうではない。EAOは自身も独裁者であるフンセン首相を信じないだろう。」と答えた。

 

最近、ミン・アウン・フライン総司令官はフンセン首相と電話会談を行ない、国軍側がこの会談でEAOが和平交渉に参加するよう働きかけるよう求めたと見られている。
 

 

 

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