スーチー氏、中国外相と会談 中国はワクチン供与も表明
社会 2021年01月13日 15時15分 公開
<写真:Myanmar Times>
11日、アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相やウィン・ミン大統領は、東南アジア訪問中の中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相と会談した。
王氏は新型コロナウイルスの支援としてミャンマーに中国製のワクチン30万回分を提供することなどを表明したとミャンマーの国営紙は12日に報じた。
王氏は、イスラム系少数民族ロヒンギャに対する迫害問題で非難を浴びているミャンマーに対し、国内の民族和解に力を入れできる限りの支援を続けると、ミャンマー政府を擁護する姿勢を示した。
これに対してウィン・ミン大統領も、中国の台湾やチベット、ウイグル自治区などを巡る問題について、中国の立場を支持するとしている。
中国は、ミャンマーとの『経済貿易協力5カ年計画』に調印して実行することを望んでおり、中国とASEANとの関係をより高いレベルに引き上げていく姿勢を示している。
また、中国の広域経済圏構想「一帯一路」に基づく運輸インフラの整備についても両国は意見交換した。
両国は王氏の訪問にあわせてマンダレーとインド洋沿岸チャオピューを結ぶ鉄道の建設に向け、事業性評価を始める覚書を交わしたという。
12日、中国共産党系メディアの環球時報は、20日にアメリカの政権が交代することに関して「バイデン米次期政権は南シナ海に関わる国をそそのかして中国との関係を薄めようとしてくるかもしれない」と主張している。
王氏は、11日〜16日にかけてミャンマー、インドネシア、ブルネイ、フィリピンを訪問する。
同メディアは、王氏の東南アジアの訪問でワクチン協力は重要な議題になるとの見方を示しており、中国はワクチン協力や経済支援を通じて訪問国の取り込みを進めるとみられている。
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